40歳のつみたて投資勉強ノート

ゼロからはじめた投資(ほぼ)初心者のメモ帳

「個人型確定拠出年金で選ぶべきこの7本」を読んだ

 

 

この本を読んでみました。 

個人型確定拠出年金iDeCoで選ぶべきこの7本! 50歳でも30歳でも3000万円つくれる35の法則

個人型確定拠出年金iDeCoで選ぶべきこの7本! 50歳でも30歳でも3000万円つくれる35の法則

 

 

日曜夜にビールを飲みながら、かってな批評軸にて感想を整理してみます。

 

 

iDeCoの説明

★☆☆☆☆

 ・知るべき内容は最後のおまけ的に15ページほどしかない。

 

 

経済の知識

★★★☆☆

 ・年金の歴史、日本国債、インフレ、デフレについてとその関連などについての説明がある。

  (イールドカーブコントロール、初めて知りました)

 

 

運用期間の考え方

★★★☆☆

 ・60歳で投資をやめる前提でアセットアロケーションを組む必要はないという考え方

  (運用指図者の活用、60歳で一気に取り崩すわけではないこと)

 

 

運用手法の考え方

★☆☆☆☆

 ・自からが社長を務める会社のファンド(手数料のかかるファンド・オブ・ファンズな投資比率調整型バランスorアクティブ)

  の優位性を示すための言説が目立つ

   *素人のリバランス不要説の提唱

   *「インデックスファンドは一部のマニアが使うもの」説の提唱

   *とにかく今後の日本の株式(TOPIXなどのインデックス)はだめ。 

    だからやるなら世界の時価総額にもとづいたバランスファンドか

    アクティブ運営の日本株ファンドという考え方

 

 

 

 

総合評価

★★☆☆☆

 × 結論ありきの言説。この本はある程度の知識の人が読まないと、手篭めにされる可能性が高い。

 ○ インフレ、デフレ、日銀の政策などざっくりと説明している。

 

 

 

ドルコスト平均法は愚の骨頂なのか?

 

 

投資についての考え方の知識を得ようとある本を読んでいたら

こういう記述があった。

 

「金融機関が大絶賛「ドルコスト平均法」は愚の骨頂」

 

・安いときに買って高いときに売るのが投資の基本。

 高かろうが安かろうが毎月、定額を購入するドルコスト平均法はマヌケ。

・何度も分散して購入すると手数料がかさばる。これは売る側に都合のいい理屈。

 

とのこと。

この本は恣意的に危険な事象を引用し、不安を煽る記述が多かったので

信用ならんなあ、と個人的に感じていたのですが

この部分についてはドルコスト平均法が「よい」と思っていた私のなかに

疑問を生んだ。

 

「たしかに毎月コンスタントに購入するにしても、

 少なくとも前の月より価格が上がっていればあえて買う必要はないのではないか?

 この人の言うことにも一理あるのではないか?」

 

と思い、いろいろ検索したがちょうどいい検証がなかったので

休みの日にエクセルで検証することにした。

 

ちなみに私は金融のプロでもないし、エクセルに長けているでもないの

参考は自己責任で。

 

 

検証手順

  1.対象は運用期間が長いインデックス型投信とアクティブ国内株式

    国内株式:TOPIX連動型上場投資信託 (2001-)

    国内債券:三井住友・日本債券インデックス・ファンド (2002-)

    海外株式:野村 外国株式インデックスファンド (2002-)

    海外債券:三井住友・DC国債券インデックス (2002-)

    バランス:ダイワ・ライフ・バランス50 (2005-)

    国内株式(アクティブ):ひふみプラス (2012-)

  

  2.以下の3つのパターンで月ごとに積立する。 

     i )前月より下がった時のみ購入

    ii )毎月常に購入

    iii)前月より下がった時のみ購入。

     ただし値下がりした月にはそれまで購入を見送った金額分も

     加算して購入する

 

 

以上の条件で投資し、投資総額と2018年10月に売却した価格の

比率(騰落率)を整理してみた。

  

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 (青は優位、赤は劣位、白は中間)

 

投資開始時期や売却時期、投資期間によって結果は変わるだろうけど

大きな傾向としては

・「下がった時に上がった分も購入」では不利になりやすい。

・「下がった時のみ購入」がわずかに優位

・ただし「下がった時のみ購入」では、投資総額が読めない

 (「常に投資」より全てのファンドで投資総額が半額以下となった) 

・著しい違いは見受けられない。購入や売却タイミング、保持期間などで差は埋まるように思える(未検証)

 

 

以下「バランス型」のグラフ。

(他もほぼ同じ形状になった)

縦軸は運用金額

横軸は時間

青線が半分以下なのは、前月と比べ価額が上がった時には購入を見送るため。

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限られた検討での結論としては

 

相場は先が読めないので、毎月判断不要で自動的に買い付けることができ、

投資資金が無駄になることのない「常に投資」が無難。

 

と私の中では落ち着きました。

もちろんドルコスト平均法は完璧ではないですが「愚の骨頂」とまで

言い切るにはなにかしらの根拠が欲しかったですね。

手数料に関してはノーロード商品を買えば問題ないですし。

 

 

 

 

ちなみに元になっていたのはこの本。 

内容について反論を考えることでこちらの勉強になるという

(反面)教師本だとおもいます。

投資なんか、おやめなさい (新潮新書)

投資なんか、おやめなさい (新潮新書)

 

 

 

iDeCoとつみたてNISAを同時に始めるときの組み合わせ

 

 

iDeCoとつみたてNISAを同時に始めました。

それぞれの特徴や違いは他のわかりやすいサイトにお任せするとして

私が悩んだのはスタート時に

 

どちらで何を購入すべきか?

 

ということです。

もちろん取り扱い商品や管理費用の違いなどはあるのですが

そもそも何を基準に判断すれば良いのか。

結論からいうと

 

つみてたNISAは安全運用商品(債券)を

iDeCoは積極運用商品(株式)を。

 

です。

以下考え方を整理します。

 

 

1.スイッチングの有無

例えばスタートからゴールまでポートフォリオを一切変えない運用であれば

iDeCoとつみたてNISAの枠はあまり考えずに

好きな商品のある方、管理費用の安い方や純資産の多い方なんかで決めてしまってもいいと思います。

 

しかし老後の貯蓄と考えれば、より損失の可能性が低い

「スタートは株式中心の積極運用とし、出口では債券中心の安定運用にする」

という運用がセオリーだと思います。

 

ここで問題になるのが途中でのファンドの変更

iDeCoは投資枠を減らすことなくファンドを変更(売却して新規に購入)する

「スイッチング」が可能です。

つみたてNISAはスイッチングができません。

つまり売却した分の非課税投資枠は失ってしまうということになります。

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金融庁HPより  つみたてNISAの概要 : 金融庁

 

 

 

投資枠を減らしたくない。

となると出口で保持する債券などの低リスク資産を、

投資開始当初からつみたてNISAで購入しておけば、ポートフォリオの調整時に非課税投資枠を

減らさなくてもよくなります。

 

ただしつみたてNISAは債券単体での商品がないため

債券重視型のバランスファンドの購入などで調整する必要があります。

 

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2.現金が必要になった場合のリスク

これは私にとってはおまけのような考え方ですが

iDeCoは60歳まで現金化できず、つみたてNISAはいつでも現金化できます。

もし現金がどうしても必要になった場合はイヤでも

つみたてNISAを売却することになります。

 

売却時の相場はその時にならなけらばわかりませんが

売却する商品がリスクの低い債券中心であれば株式に比べ

損失が発生しても小さくて済む可能性が高いということになります。

これもつみたてNISAを債券中心で構成する理由の一つです。

 

 

 

ちなみに私の場合は楽天証券を利用しており、

以下のようなポートフォリオを設定しました。

 

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具体的にはつみたてNISAは国内と海外の債券割合を考慮して

DCニッセイワールドセレクトファンド(債券重視型)

 (国内債券約45%、海外債券約20%)

とし、iDeCoではREIT新興国株も含んだ積極的なファンドを選択しています。

 

 

 ちなみに始めはこの本で勉強し始めました。

読みやすいです。ただおすすめファンドにアクティブが多く

そこの部分は引っかかりました。

いっきにわかる!  つみたてNISA&iDeCo (洋泉社MOOK)

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